報道各位

2025 年4月2日
住友商事株式会社
JR東日本エネルギー開発株式会社
一般財団法人ふくしま未来研究会
株式会社ジャパンウィンドエンジニアリング
福島発電株式会社
清水建設株式会社
株式会社大林クリーンエナジー
株式会社レノバ
信夫山福島電力株式会社


国内最大の陸上風力発電所、福島県阿武隈地域で商業運転を開始
~大規模風力発電事業を通じて被災地域の復興と持続的な発展に貢献~ 

住友商事株式会社(以下「住友商事」)、JR東日本エネルギー開発株式会社(以下「JED」)、一般財団法人ふくしま未来研究会(以下「ふくしま未来研究会」)、株式会社ジャパンウィンドエンジニアリング(以下「JWE」)、福島発電株式会社(以下「福島発電」)、清水建設株式会社(以下「清水建設」)、株式会社大林クリーンエナジー(以下「大林クリーンエナジー」)、株式会社レノバ(以下「レノバ」)、信夫山福島電力株式会社(以下「信夫山福島電力」)(以下総称して「9社」)は、共同出資する福島復興風力合同会社(注1)を通じて2022年4月より建設を進めてきた、阿武隈風力第一発電所、阿武隈風力第二発電所、阿武隈風力第三発電所、阿武隈風力第四発電所(以下総称して「本発電所」)について、2025年3月31日に完工し、同年4月2日よりFIP制度(注2)に基づく商業運転を開始しました。

また、本発電所で発電した再生可能エネルギー電力は、コーポレートPPA(注3)により福島県内に事業拠点を持つ複数の企業および自治体へ供給され、売電収入の一部は福島県再生可能エネルギー復興推進協議会を通じて本発電所立地市町村などにおける地域の復興事業資金として活用されます。


■阿武隈風力発電事業および本発電所について
阿武隈風力発電事業(以下「本事業」)は、福島県が掲げる「2040年頃を目途に県内エネルギー需要の100パーセント相当以上を再生可能エネルギーで生み出す」という福島県再生可能エネルギー推進ビジョンおよび福島新エネ社会構想の下、2017年に公募で選定された福島復興風力合同会社が同県の支援事業費補助金の交付を受けて推進してきたものです。

■コーポレートPPAを通じた福島県のエネルギー計画および震災復興への貢献
本発電所は当初FIT制度(注4)の活用を予定していましたが、運転開始と同時にFIP制度に移行し、電力需要家との相対取引が可能となりました。本発電所由来の再生可能エネルギー電力および環境価値は、住友商事が全量引き受けた上でアグリゲーター(注5)業務を担い、電力需要家にコーポレートPPAを通して供給する計画です。年間発電電力量約3億6,000万キロワットアワーを全量取引することで需要家各社のCO2排出量削減を支援すると共に、福島県の「再生可能エネルギー推進ビジョン」や震災復興への貢献、地産地消の推進のため、各社と具体的な取り組みについて協議を進めていきます。現時点で協議中の取り組みは以下の通りです。

電力需要家(一部) 本案件の活用方法
かもめミライ水産株式会社 持続可能な水産業の発展を目指して浪江町北産業団地で操業している、サバの完全閉鎖式陸上養殖設備の使用電力のグリーン化
大熊町役場 町庁舎における使用電力のグリーン化。環境学習における阿武隈風力発電所の活用
大熊るるるん電力株式会社 地域新電力による、地元の再エネ電力を活用した東京都中央区への電力供給(区有施設へのグリーン電力販売)
株式会社SUMCO 東北エリアに所在する工場の電力需要のグリーン化(半導体製造における再エネの重要性などについて、地元の学校向けに出前授業の実施等も検討中)
国内需要家(社名非公表) 国内生産活動での生産用電力の脱炭素化を図ることにより地球温暖化対策に貢献
住友商事 住友商事グループの事業活動における脱炭素推進に活用
本発電所由来の電力を活用した需要家各社の取り組み

2011年の東日本大震災以降、再生可能エネルギーの推進を復興の柱に掲げる福島県において、今後も本事業の安定的な運営と地域への還元を通じ、県内のエネルギー需要量の100%以上に相当する量の再生可能エネルギーを生み出す「再生可能エネルギー先駆けの地」の実現と復興支援に取り組んでいきます。加えて、FIP制度の活用により、本事業の取り組みを電力需給にかかわる事業者にも広げ、さらなる復興支援につなげていきます。


コーポレートPPAの事業スキーム図


【各社コメント】
住友商事
住友商事は、カーボンフリー・エネルギーの開発・展開を進め、2030年までに再生可能エネルギー供給を5GW以上とする中期目標を掲げています。国内最大の本発電所の運営を通じて、福島県の復興と地域の産業振興に向けた取り組みを加速していきます。

JED
JEDは、JR東日本のグループ企業として、JR東日本の環境長期目標「ゼロカーボン・チャレンジ 2050」の実現に向け、再生可能エネルギー電源の開発と発電所の運営を担っています。地域の皆さまとともに事業を進めることで、「地域を元気にする”源”」を創り、地域の活性化・地方創生に貢献してまいります。

ふくしま未来研究会
ふくしま未来研究会は、「30年後の福島をもっと元気に!」をスローガンに掲げ、「ふくしま」の復興と未来の発展に向けて引き続き貢献してまいります。

JWE
JWEは、2015年に本発電所の計画構想をいち早く立上げ先行調査を開始する等、これまで開発の中心的役割を担って来ました。20年以上にわたる豊富な経験を基に、陸上風力発電所の地点発掘から開発・建設・運営まで全てを行うデベロッパーです。「誠意を大切に」をモットーに地域と継続した信頼関係を構築し、地域に根差した発電所づくりに取り組んでいます。

福島発電
福島発電は、「福島県再生可能エネルギー推進ビジョン」の目標達成に向け、太陽光・風力発電事業や  共用送電線事業会社の設立等、地域主導による再エネ導入拡大の取組を進め、地域の復興に貢献してまいります。

清水建設
清水建設は総合力を生かし、数多くの再生可能エネルギー発電施設の建設に携わるとともに、さまざまな発電事業にも取り組んできました。本風力発電所においてもその建設を担当し、さらに発電事業者の一員としても再エネ普及と脱炭素社会の実現を目指していきます。

大林クリーンエナジー(大林組グループ企業)
大林クリーンエナジーにとって36カ所目の再生可能エネルギー発電所となり、保有する発電容量は太陽光・風力・バイオマス合計で約28万4,000キロワットになりました。今後も地球にやさしいグリーンエネルギー事業を積極的に推進し、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

レノバ
レノバは、「グリーンかつ自立可能なエネルギー・システムを構築し枢要な社会的課題を解決する」という「ミッション/経営理念」のもと、福島復興のシンボルであり、国内最大級となる本陸上風力発電所の運営を通じて、脱炭素化社会の実現と地域との協創に取り組んでまいります。

信夫山福島電力
「再生可能エネルギーが福島復興の牽引役」となるという強い信念を持ち県内を中心に再生可能エネルギーの導入に取り組んできた弊社にとって、国内最大規模の本事業に参加できたことはとてもうれしく思います。今後も再生可能エネルギーを通じて安全・安心な社会づくりに取り組んでまいります。

注1 2015年に福島復興風力株式会社として設立し、2018年に合同会社に組織変更したもの
注2 フィード・イン・プレミアム(FIP)制度。再生可能エネルギーの発電業者に対して電力を販売した時の価格に一定の補助額(プレミアム)を付与することで、事業者の投資インセンティブを促し、再生可能エネルギーをさらに普及促進することが目的の制度。卸売電力市場もしくは各需要家に対し直接電力を販売する
注3 PPAはPower Purchase Agreement(電力購入契約)の略。企業が再生可能エネルギー電力を発電事業者から長期にわたって購入する契約
注4 フィード・イン・タリフ(FIT)制度。再生可能エネルギーで発電した電気を、一般送配電事業者が一定価格で一定期間買い取る制度
注5 再生可能エネルギーの発電所を中心に複数の電源を束ねて調達し、発電予測や電力需給の最適化を行い需要家に供給することで、再生可能エネルギーを含めた電力の安定供給を実現させる事業者のこと。住友商事グループはENEXIA合同会社というアグリゲーターを2024年3月に立ち上げ、取り組みを進めている。

  


■事業概要
名称 阿武隈風力発電所
(第一~第四発電所の総称)
所在地 福島県田村市、大熊町、浪江町、葛尾村の4市町村にまたがる稜線部
運転開始日 2025年4月2日
総発電容量 約14万7,000キロワット
年間発電電力量 ※約12万世帯分の消費電力量相当
運転期間 2025年4月~2045年3月(20年間)